プロンプトとは、AIへの指示や質問のことです。

——でも正直、「指示文」なんて呼び方より「お願いの仕方」って言った方がしっくりきませんか?

ChatGPTに何か頼んでみたけど、なんか違う答えが返ってきた……そんな経験、ありませんか?それ、プロンプトの書き方をちょっと変えるだけで解決します。この記事では、仕事のメールから今夜の夕食の献立まで、日常でそのまま使えるコツと例文を紹介します。

うと

プロンプトって名前がなんかもう難しそうだよね。正直、自分には関係ないかなって思ってた…

eyecatch兼・うとのキャラ挿絵。スマホやPCに向かってちょっと首を傾げているようなシーン。「なんか違う答えが返ってきた…」という読者と同じ状況


プロンプトって何?要するに「AIへのお願いの仕方」

プロンプトを一言でいうと、AIへの「お願いの仕方」です。

ChatGPTやGeminiのような生成AI(テキストや画像を自動で作ってくれるAI)に、何をしてほしいかを伝える文章のこと。それがプロンプトです。

「それだけ?」と思いましたか? 本当にそれだけです。

たとえば、カフェで注文する場面を想像してみてください。「コーヒー」とだけ言うと、ホットなのかアイスなのか、サイズはどれか、店員さんは困りますよね。でも「ラテ・ホット・シロップ少なめ」と伝えれば、思い通りのものが出てきます。

プロンプトも同じです。AIへの注文票みたいなもの。

仕事なら「お詫びメールを書いて」、日常なら「今夜の夕飯の献立を考えて」。こんなふうに、普段やっている”誰かにお願いする”という行為の延長線上にあります。特別なスキルじゃありません。いつものLINEで誰かに頼みごとをするノリで大丈夫です。

ちなみに「そもそもChatGPTって何?」という方は、「生成AIとは?『賢い予測変換の進化版』という説明が一番わかりやすい」の記事もあわせて読むと理解が深まります。ChatGPTのアカウント登録がまだの方は「ChatGPTの始め方【アカウント登録から最初の一言まで】」をどうぞ。


プロンプト次第でAIの答えがこんなに変わる【悪い例・良い例】

「お願いの仕方」を変えるだけで、AIの答えはガラッと変わります。

百聞は一見にしかず。仕事と日常、それぞれの「悪い例」と「良い例」を並べてみましょう。



NG

メールを書いて


誰に?何の用件?長さは?……全部AIが「たぶんこうかな」で作るので、見当外れな文章が返ってきます



OK

30代男性の取引先への納期遅延のお詫びメール、200字以内、丁寧な敬語で書いてください


追加した情報:背景(納期遅延)+ 相手(30代男性の取引先)+ 形式(200字以内)+ トーン(丁寧な敬語)


🏢 仕事編:メール作成

❌ 悪い例:「メールを書いて」

→ AIの返答:誰に?何の用件?長さは?……全部AIが「たぶんこうかな」で作るので、見当外れな文章が返ってきます。

⭕ 良い例:「30代男性の取引先への納期遅延のお詫びメール、200字以内、丁寧な敬語で書いてください」

→ 追加した情報:背景(納期遅延)+ 相手(30代男性の取引先)+ 形式(200字以内)+ トーン(丁寧な敬語)


🏠 日常編:旅行計画

❌ 悪い例:「旅行プランを教えて」

→ AIの返答:どこに?何人で?何泊?……曖昧すぎて、パリの2週間プランが返ってきたりします。

⭕ 良い例:「来月、家族3人(大人2・小学生1)で金沢1泊。子どもが体を動かせて、本物の文化体験ができる観光地を3つ、理由も一緒に教えてください」

→ 追加した情報:背景(家族構成・時期)+ 制約(金沢1泊)+ 形式(3つ、理由付き)+ 条件(子ども向け体験)

「何を足したか」がわかれば、コツが見える

どちらの例も、やったことはシンプルです。「誰に・何を・どんな形で」を付け足しただけ。次のセクションで、この「足し方」を4つのコツとして整理します。

うと

あー、まさに”悪い例”のほうやってたかも。そりゃ変な答え返ってくるよね…なんか恥ずかしいやつ


プロンプトをうまく書く4つのコツ【これだけでOK】

4つ紹介しますが、全部覚える必要はありません。

まず1つだけ。①の「出力形式の指定」だけ試してみてください。それだけでAIの返答がグッと使いやすくなります。慣れてきたら②③④を足していく、くらいの気持ちで大丈夫です。

コツひと言で仕事例日常例
①出力形式を指定「箇条書きで」「100字で」「要点を3つで」「材料リストで」
②背景をひと言添えるAIへの”事情説明”「新規顧客向けに」「小学生の子がいて」
③AIにキャラを渡す役割を1行で指定「営業部長として」「栄養士として」
④お手本を1つ見せる例を先に出す「この文体で5案」「こんな感じで他にも」

まず1つだけ使うなら、①がおすすめです。


① 出力形式を指定する

「箇条書きで」「100字以内で」「表にして」——たったこの一言を末尾に足すだけで、返答の”使いやすさ”が劇的に変わります。

なぜ効くのか? AIは「どんな形で返せばいいか」が決まると、情報の取捨選択がしやすくなるからです。形が決まれば、中身もブレにくくなります。


② 背景・状況をひと言添える

「誰のために」「どんな場面で」をひと言足すだけ。いわばAIへの”事情説明”です。

仕事なら「新規の取引先に送る」、日常なら「小学生の子どもが食べやすい」。これだけで、的外れな答えがグッと減ります。


③ AIに”キャラ”を渡す一言

「あなたはベテランの営業部長です」「あなたは管理栄養士です」——こんなふうに役割を1行書くだけで、AIの返答の質が変わります。

理由はシンプル。AIは「自分がどんな立場で答えるか」という文脈が固まると、出力のトーンや情報の選び方がブレにくくなるからです。

ここで思い出してほしいのが、「新人バイトくんへの指示書」のイメージ。初日のバイトに「いい感じにやっといて」と言っても、うまくいきませんよね。でも「あなたはレジ担当です。お客さんにはまず”いらっしゃいませ”と声をかけてね」と伝えれば、動ける。

AIも同じです。「なんか違う答えが返ってきた!」とイラッとしたとき、怒る前に「自分の指示、ちょっと雑だったかも?」と振り返ってみてください。だいたい、そっちが原因です。


④ 例を1つ見せてからお願いする

「こんな感じの文章を5パターン作って」と、お手本を先に見せてから頼む方法です。

仕事なら過去に書いたメールを1通貼って「この文体で別パターンを」、日常なら「こんな雰囲気の映画を他にも教えて」と好きな作品名を添える。ゼロから説明するより、お手本を1つ見せたほうが早い——これは人に頼むときと同じですね。

inline挿絵・うとのキャラ。「コピペして試してみよう」という軽い促し。読者と一緒にスマホを覗き込んでいるようなシーン


コピペOK!すぐ使えるプロンプト例8選【仕事&日常】

ここからは、コピペしてそのまま使えるプロンプトを8つ紹介します。仕事4つ、日常4つ。それぞれ、前のセクションで紹介したコツのどれを使っているかもラベルで示しています。


🏢 仕事で使えるプロンプト4選

① 取引先へのお詫びメール

あなたはビジネスマナーに詳しい秘書です。納期が3日遅れた取引先(30代男性・担当者)へのお詫びメールを、200字以内、丁寧な敬語で書いてください。

使われているコツ:①形式 + ②背景 + ③役割

② 会議の議事録要約

以下の議事録を、決定事項・未決事項・次のアクションの3つに分けて箇条書きで要約してください。
[ここに議事録を貼り付け]

使われているコツ:①形式

③ 企画書のタイトル案

あなたは広告コピーライターです。中小企業向けのAI活用セミナーの企画書タイトルを10案、キャッチーで短めに考えてください。

使われているコツ:①形式 + ②背景 + ③役割

④ SNS投稿文の作成

自社の新商品(オーガニックハンドクリーム・30代女性向け)のInstagram投稿文を、絵文字入り・3行以内で5パターン作ってください。

使われているコツ:①形式 + ②背景

仕事での具体的な活用法をもっと知りたい方は、「ChatGPTで仕事を時短する使い方5選【メール・資料・議事録】」もチェックしてみてください。


🏠 日常で使えるプロンプト4選

⑤ 今夜の夕飯の献立相談

冷蔵庫に鶏もも肉・じゃがいも・玉ねぎ・卵があります。小学生の子どもが喜ぶ夕食の献立を、主菜と副菜のセットで3パターン提案してください。

使われているコツ:①形式 + ②背景

⑥ 家族旅行の計画

来月、大人2人と小学3年生の子ども1人で金沢へ1泊旅行します。子どもが体を動かせて、本物の文化体験ができる観光スポットを3つ、おすすめの理由と一緒に教えてください。

使われているコツ:①形式 + ②背景

⑦ 子どもの宿題サポート

あなたは小学校の算数の先生です。小学3年生の子どもに「わり算」を教えたいので、お菓子を使ったわかりやすい例え話で説明してください。200字以内でお願いします。

使われているコツ:①形式 + ③役割

⑧ 自分の趣味に合った映画探し

最近『ショーシャンクの空に』と『グリーンブック』が好きでした。この2作品の雰囲気が好きな人におすすめのNetflix作品を5つ、おすすめ理由と一緒に教えてください。

使われているコツ:①形式 + ④お手本

うと

夕飯の献立相談もAIにできるんだ…めんどくさい”今日何食べたい?”問題、これで解決しそうかも


自分用にアレンジする3ステップ

上の例文をベースに、自分の状況に合わせて変えるときは、この3ステップで考えてみてください。

STEP 01

したいことを書く

「メールを書きたい」「献立を考えたい」

STEP 02

誰のために・何のためにを加える

「新規取引先に」「子どもが食べやすい」

STEP 03

文字数や形式を付け足す

「200字以内で」「箇条書きで」

この順番で足していくだけ。むずかしく考えなくて大丈夫です。


AIに入れていい情報・ダメな情報【一目でわかる基準】

プロンプトの書き方がわかっても、「変な情報を入れて漏れたらどうしよう」という不安は残りますよね。

結論から言うと、「ネットで公開できる内容かどうか」が判断基準です。

✅ OK(入れて大丈夫)❌ NG(入れちゃダメ)
公開済みの商品情報社員の氏名・給与
自分のざっくりした職種顧客の個人名・住所
架空のシナリオ・例え話社内の未公開契約情報
日常の相談(献立・旅行)マイナンバー・口座番号
一般的な業界知識取引先の非公開情報

「社員の個人情報は入れちゃダメ。でも”今日の夕飯何にしよう”を相談するのは全く問題なし」——この線引きさえ覚えておけば、怖がりすぎる必要はありません。

あともう1つ。AIは時々、自信たっぷりに間違えることがあります。これは「ハルシネーション(AIの勘違い)」と呼ばれる現象で、AIの仕組み上どうしても起きるものです。だから、出てきた情報は「ふーん、本当かな」と一度確認する習慣を付けておくと安心です。

セキュリティについてもっと詳しく知りたい方は、「AIを使い始める前に知っておきたいセキュリティの基本」も参考にしてください。

「怖いから使わない」ではなく、「ルールがわかったから安心して使える」。それくらいの距離感がちょうどいいです。

うと

これはOK、これはNGって線引きがあるなら安心だね。正直、怖くてあんまり触れてなかったんだよね…


一発でうまくいかなくて当たり前!「立て直し方」3パターン

ここまで読んで、さっそく試してみた方もいるかもしれません。
で、「なんか微妙……」と思った方。大丈夫です。AIとの会話は、一発OKじゃなくて当たり前

むしろ、1回目の答えを見て「ここをもうちょっとこうして」と伝えていく”対話”こそが、プロンプトの本質です。

立て直しに使えるフレーズを3つ紹介します。


パターン① 短くする

「もっと短く、100字以内にまとめてください」

仕事で提案書のたたき台を頼んだら、長すぎて読む気がしない……そんなときに。


パターン② トーンを変える

「もう少しカジュアルな言葉遣いにしてください」

旅行プランを聞いたのに、ガイドブックみたいな堅い文章が返ってきた……そんなときに。


パターン③ 方向性を深掘りする

「3番目の案が一番良かったので、その方向でもう5つ考えてください」

いくつか案を出してもらったけど、1つだけ「お、これいいかも」があった——そんなときに。

どのパターンも、やることは同じです。「ここが違うから、こう変えて」と伝えるだけ。対話しながらじわじわ近づけていく感覚です。1回で完璧を目指すより、2〜3回のやりとりで仕上げるほうが、結果的にいいものができます。

inline挿絵・うとのキャラ。「ちょっと試してみようかな」という表情のシーン。読者の「やってみよう」という気持ちに寄り添う


まとめ: プロンプトは「上手なお願いの仕方」——今日1つ試してみよう

うと

一発でうまくいかなくていいんだ、それが一番ほっとした。めんどいけど、もう1回試してみようかな

ここまで読んだあなたなら、もう「プロンプト」という言葉に身構える必要はなくなっているはずです。

最初は「なんか難しそう」と思っていたかもしれません。でも結局、プロンプトは「上手なお願いの仕方」——それだけのことです。

この記事のポイントを3つにまとめます。

01

プロンプトとは「AIへのお願いの仕方」のこと

カフェの注文票と同じで、特別なスキルは要りません。

02

まず「出力形式の指定」だけ意識すれば変わる

「箇条書きで」「100字以内で」のひと言が、返答の質を劇的に上げます。

03

うまくいかなくて当たり前。対話しながら育てればいい

1回で完璧を目指さず、2〜3回のやりとりで仕上げる感覚で。


次のステップ

まず今日、1つだけ試してみてください。

仕事なら:
ChatGPTを開いて「明日の会議で使うお礼メールを、3行以内で書いてください」と打ち込んでみる。

日常なら:
ChatGPTを開いて「冷蔵庫に〇〇と△△があります。15分で作れる夕飯を3つ教えてください」と打ち込んでみる。

それだけでOKです。あとはこの記事に戻って、コツを1つずつ足していけば、どんどんAIの答えが良くなっていきます。

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